上野まり子のアジアンスター

チョ・インソンのユーモア炸裂『その冬、風が吹くPREMIUM LIVE SHOW』取材レポ

チョ・インソン キム・ボム

 こんにちは 上野まり子です。
 『その冬、風が吹くPREMIUM LIVE SHOW』(主催:ポニーキャニオン)が11月30日東京国際フォーラムホールAにて開催された。ドラマ『その冬、風が吹く』はチョ・インソンが8年ぶりにドラマカムバックした作品で、ソン・ヘギョをヒロインに数々のムーブメントを巻き起こした話題作だ。日本でもKNTVやTBSテレビなどで放送されて、更に全国に拡大中。9月3日からDVDレンタルもスタート、TSUTAYA週間ランキング「アジアTV部門」で第1位から4位を独占した。主人公オ・ス役チョ・インソンとオ・スの弟分パク・ジンソン役のキム・ボム来日でのプロモーションイベントも6月以来2度目、今回はLIVE SHOWと名づけられ、OSTでドラマを大いに盛り上げた歌手も参加した。

 ドラマが映像で紹介されるとソン・ヘギョ演じるオ・ヨンのテーマ「♪雪の華」を歌いながら登場のGUMMY(コミ)。ステージの奥には満開の桜の大木、やがてそれは色を失い、空からは粉雪が舞い降りた。
 さてMCが登場し、チョ・インソン氏、キム・ボム氏を呼び込む。大きな歓声に中央の幕が開き登場した二人は何と後ろ向き。そのままステージ前方へと後進?!チョ・インソン氏のスタートからのいたずらに会場も大盛り上がりだ。
「お久しぶりです。ドラマが日本で放送されて嬉しく思っています」と挨拶したチョ・インソン氏。キム・ボム氏も多くの来場に感謝するとした。本格的なトークを前にまずは着席。来日の際の道の混み具合は地方からも僕を見るために多くの人が東京に来たせいだろうと、エピソードを交えて笑いを取るインソン氏。その美貌やスタイルにしきりに感心するMCには「これでも長い足の一部は家に置いてきた」と彼、キム・ボム氏はすかさず「僕はそれを借りてきた」といつもながらの息の合った二人の様子に会場も爆笑だ。ところでこの日の二人の衣装はチェック柄のスーツ。ボム氏は「ペアルックなので」と洒落た返答。

 早速トークタイム、最初のお題は「心に残った感動の場面」。映し出されたのは激しい殴り合いのアクションシーン。バトルシーンは全身を使う上、長い足を上げるのは大変。それに痛いから嫌いだというチョ・インソン氏、「銃を撃つ」方が楽で良いとの事。ボム氏も大勢を相手にするのは大変だから一対一の方が良いという。「武術チームを入れて入念なリハーサルで手順を記憶して演じるが、多人数だと複雑で記憶量も増えるから大変だ」とインソン氏。「でもボムは頭が良いから」と誉められピースサインのボム氏。体で覚えるが相手が居るので自然に演じられるとした。
 ではラブシーンとアクションシーン、どちらが得意? ラブシーンは出演作を決める上で基準でもあるし、アクションシーンよりラブシーンの方が難しいと答えたチョ・インソン氏。本作を選んだのもソン・ヘギョさんとのキスシーンがあったからだと会場の期待通りの答え。「それは良い事を聞いた」とボム氏。アクションシーンは言わば体で表現できるが、ラブシーンは感情など複雑な要素があり難しいとした。

チョ・インソン

 続いては「涙のシーン」について。映し出されたのは大泣きしているチョ・インソン氏。オ・スはとても悲しい恋をしているからあんな涙になったのだろう。涙のシーンは緊張しつつ、多くの感情を込めなければならないと彼。次回はもっと淡白な悲しみを表現したいとした。ボム氏は先輩の泣くシーンには様々な感情が込められており、見ながら学んだとした。先輩を立てるボム氏にインソン氏も「ありがとう」と握手を求めた。それでもキスシーンが映し出されると照れてマイクで目を覆ったインソン氏、ファンにとってはそんな姿も大きな魅力だろう。

キム・ボム

 さて最後は大きな話題となったエンディングシーンについて。作品を立体的にしており、受け止め方は様々で其々の解釈があって良いと思う。長く記憶に残ってほしいとキム・ボム氏。その後輩の答えに先輩チョ・インソン氏も満足げに「以下同文、上手い答えだ」とし、原作者や監督もハッピーエンドと感じて貰えれば良いと思っているはずとした。

GOMMY

 ここで再びゲストGUMMY登場。「♪雪の華」は主人公オ・ヨンの感情を表現するため、曲のところどころで発声法を変えたと言う。初めてお会いしたというチョ・インソン氏に「元々ファンなんです」と照れるGUMMYさん。チョ・インソン氏は「コミサン サイコー!」と挨拶以外あまり話さない日本語で称えた。ボム氏も劇中の人物の言いたいことが込められていてドラマの感情を更に盛り上げてくれたと初めて聴いた時の印象を語った。チョ・インソン氏もサントラはドラマを長く記憶に留めて欲しいという想いが込められている。コミさんの歌で、ドラマが深く濃厚に記憶に残ってくれるだろうとした。
 コミさんを残してお二人は一旦退場。GUMMY LIVE ステージがスタートした。韓国ではデビュー10周年を迎え、実力派として人気のコミさんだが、日本デビューは2011年、「日本では新人です」と謙虚な姿。日本デビューミニアルバムから「♪ミヤネヨ(ごめんね)」と2013年ミニアルバムから「♪信じてる」を歌唱。これからも日本での活動をがんばると挨拶した。

チョ・インソン キム・ボム

 主役お二人の再登場は会場両サイドの扉から。ファンの元で直接質問に答えるという「こたえて ちょ〜だい」コーナー。まずは原作「愛なんていらねえよ、夏」の龍居由香里氏を見つけ紹介したインソン氏、その後熱狂するファンの間を歩を進めて質問者を指名。「キャ〜!」と興奮するファンには「ヨヌや、随分変ったね!」と冗談で和ませ、「来日したら行きたい所は?」には「大好きな麻布十番と時間があれば代官山」と答えた。「どうしてそんなに足が長いの?」には「両親から授かり幸運だった」とした。キム・ボム氏には「その綺麗な肌のお手入れは?」の質問。「特別な事はしないが、お水を飲んで運動をする事」と答えた。その間インソン氏はファンの席の肘掛にちょこんと座っていた模様で、そんな気さくな姿も好感を持てる一因だ。ステージに戻った二人、熱い反応を見て、ドラマを愛してくださったことを実感したとチョ・インソン氏。キム・ボム氏も情熱的な応援に感謝しているとした。
 「私が主人公」コーナーは名場面を会場から選んだヒロインと再現するというもの。選ばれたのはお三方。おんぶのシーンの再現では準備体操したチョ・インソン氏、おもむろにジャケットを脱いだ。<オー!やる気満々>と思いきや「だめだ、寒いや!」とあっという間にジャケットを再び着ておんぶにチャレンジ。ゆっくりとファンを降ろしたが、しばらくその場で立ち上がれないなどと演技にもウィットが込められた。もう一つのシーンは「お台所で包丁を持つ彼女をバックハグ」の再現。キム・ボム氏にはバイクの二人乗りやキスシーンの再現。もちろんキスシーンは毛布で隠して妄想を膨らませて貰おうという配慮が施された。ボム氏の演技に「上手いなー!」とインソン氏、すかさずボム氏が「先輩に習って」と返し、息もぴったり。

The One

 続いて数々のドラマや映画のOSTに参加しているThe One氏が登場。素敵なイベントにお招き頂き光栄だと挨拶した。チョ・インソン氏とは撮影終了時の打ち上げパーティーで初めて会ったという。チョ・インソン氏も「リハーサルで初めて生歌を聴いて凄いと思った」と感想を述べた。
 二人が再び席を外すと、The One LIVEステージ。ドラマ『私の男の女』OSTから物悲しくもドラマチックに「♪愛よ」。そしてドラマ『シークレット・ガーデン』主題曲で人気の「♪その男」の2曲をすばらしい歌声で披露した。「自分が自分の声を響かせるから、人の歌声が世界で一番美しい」という大好きな言葉を紹介したThe One氏、歌は心で聴くものだとした。最後は『その冬、風が吹く』から主題歌「♪A Winter Story」、ステージには再び粉雪が風に吹かれて舞い散った。

 「歌もステージも凄い!」としきりに感動するチョ・インソン氏。続いてサイン入りDVD-BOXやフォトエッセイ、オ・スが着けていた鈴のブレスレットやジンソンが着けていた「ダイス」ネックレスなどが抽選でプレゼントされた。MCの「通販みたい」に「もう時間がありませんよ」と通販番組の真似をして会場を沸かせたチョ・インソン氏。「彼はいつもこんなに風?」と訊かれたボム氏は「いつもはもっと凄いです」と答えた。二人とも普段はアクセサリーを着けないそうだが、ドラマの中でプレゼントされてから撮影中ずっと身に着けていたとインソン氏。ボム氏もジンソンは指輪を着けている設定だった為、撮影中は外さなかったという。
 さてイベントもラストを迎え、最後のご挨拶。 キム・ボム氏は久しぶりの来日、温かく迎えていただき感謝している。OSTも当時を思い出したと感想を添えた。チョ・インソン氏はドラマを愛してくれた皆様との楽しい時間でちょっとふざけすぎたかなと反省も込め、作品が終了するたびに視聴者や観客がとても大切な存在に感じられる。日本でもこうして作品を愛してくださるのは大きな祝福だ。「ボムと共に今日の素敵な思い出を胸に帰国する。これからも応援していただけたら、再びお目にかかれる機会を得るだろう」と本作の最後のプロモーションを締めくくった。 それが叶わなくとも二人とも其々ファンミーティングの機会でお会いするようにする。ちなみに来年3月には再び来日を予定しているとチョ・インソン氏。 この日の主役お二人は「ドラマを愛してくれてありがとう」と三方に丁寧にお辞儀をして手を振りながらステージを後にした。

『その冬、風が吹く』(ノーカット版)
 
その冬、風が吹く DVD-BOX 1
その冬、風が吹く DVD-BOX 2
DVD-BOX全2巻 発売中
発売元:ポニーキャニオン・TBS
© BARAMI BUNDSA Inc.
原作:龍居由香里「愛なんていらねえよ、夏」(TBS)


その冬、風が吹く / 韓国ドラマOST (SBS)(韓国盤)


その冬、風が吹く フォトエッセイ (フォトエッセイ集)(DVDなし)
A4 サイズ220頁
¥3.990(税込み)

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