上野まり子のアジアンスター

『根の深い木』日本初放送記念試写会チャン・ヒョク舞台挨拶

チャン・ヒョク

こんにちは 上野まり子です。
「2011 SBS演技大賞」6部門受賞で話題のドラマ『根の深い木』が3月17日(土)からKNTVで日本初放送となる。

朝鮮王朝第4代王でハングルを創製した世宗大王。彼は如何なる朝鮮を夢に描いたのか、またその過程での苦悩と、我々が想像し得なかった彼の内面を再解析したいと企画された。
ハングル創製の過程、理由と背景、そして民衆はハングルを如何に受け入れたのかを奴婢の身分から連続殺人事件の捜査官となったカン・チェユン(チャン・ヒョク)を通して描く。舞台となったのは奴婢の集落でありながら、儒学村であり、官憲の介入が禁じられた区域‘l村’。朝鮮時代の史劇としては初めての設定となった。
同名の原作小説は連続殺人事件の推理劇だが、ドラマではそれぞれの殺人事件を、世宗の業績を1つずつ成し遂げていく過程を描き、世宗の秘密結社組織と対抗勢力間との闘いには壮大なアクションシーンを導入した。『宮廷女官チャン・グム』や『善徳女王』など人気作を生み出してきたキム・ヨンヒョンと映画『高地戦』のパク・サンミンが朝鮮王朝初期の時代考証を綿密に行なった。演出は『不良主婦』『101回目のプロポーズ』『銭の戦争』『風の絵師』など多くのヒット作を持つチャン・テユ。主演には16年ぶりのドラマ出演となった名優ハン・ソッキュ。ストーリーの構成と実力派俳優たちの好演もあり、最終回の視聴率は25.4%(AGB二―ルセンメディアリサーチ)を叩き出した。

チャン・ヒョク
© SBS

『根の深い木』日本初放送を記念して2月10日(金)、韓国文化院ハンマダンホールにて第1話特別試写会が行なわれ、チャン・ヒョク氏が舞台挨拶に立った。

チャン・ヒョク

“何でも質問して!”と舞台挨拶はスタート。
話題のベストセラー小説のドラマ化だが、脚本は大きく肉付けされている。原作のある作品を演じる際には、その表現について細心の注意が必要で監督や共演者と相談しながら苦労して撮影に臨んだ。
改めてハングルに触れて、文字の創設で身分の区別なくどんなに助けられただろうと思ったという。日頃から羨望の的である世宗大王の思い悩む姿や楽しい面等、人間味のある人物像として演じたハン・ソッキュ世宗は新鮮だった。俳優は役の解釈が大切だと彼。 記憶に残るシーンは?の問いには、スケールが大きいドラマで歴史やアクションに目を奪われがちだが、一番大切なのは愛する人を守り抜くというテーマ。父親との再会のシーンを挙げた。

チャン・ヒョク

高視聴率については、歴史を再解釈し、平民の苦悩だけではなく、王の苦悩や悲しみ、ミステリーなど、様々なテーマが盛り込まれた点が新鮮だったのだろう。またラブストーリーの部分も高視聴率に貢献しているとした。

ハン・ソッキュ
© SBS

16年ぶりのドラマ出演となったハン・ソッキュ氏との共演について、韓国を代表する俳優との共演は光栄だった。どんな演技にも応じてくれたと学ぶところも多かっただろう。
ところで現代劇もこなすチャン・ヒョク氏、時代劇と現代劇の差について問われ、時代背景や衣装が違うだけで、演じることについて全く差は感じない。与えられた人物の背景、環境、人柄を理解してから演じると答えた。 撮影に当たっては共演者とのコミュニケーションが大切、心配や不安は画面に出ると言う。 子役も見事な演技を見せる本作、多くのオーディションを重ねて選出されるが、皆情熱的だとチャン・ヒョク氏。自身の子役を長く務めるヨ・ジンウ君は変声期だそうだ。

チャン・ヒョク

さて前回のファンミーティングレポートでもお伝えしたが、チャン・ヒョク氏は今年デビュー15周年を迎えた。緊張と不安はデビュー当時と変わらない。特別に変わった事はないが時の経過と共に成長し、適応してきたと話す。武士の役どころには武術も取り入れて一層肉体を鍛え上げた。 チャン・ヒョク氏初来日は映画『火山高』のPRの為。言葉の違いで、発言がどのように受け止められるか心配だったという。当初はコミュニケーションを図る為に多少誇張して話した事もあるが、来日が重なりファンとの交流を深めることによって感情が大切だと思うようになった。日本人は思いやりがあると嬉しい一言だ。 ところでそんな日本人からのプレゼントで一番印象に残ったのは、大好きなフィギュアで作られた今回のキャラクター。演じる役を作り上げる為に思い悩み、ストレスを受けながら長い時間が掛かる。そんな時の癒しになっているのだろう。

チャン・ヒョク

今年は映画『依頼人』の日本公開も決定している。その際にはPRの為に再来日したいというチャン・ヒョク氏、 『根の深い木』が皆様の印象に深くの残る一作であって欲しいとメッセージして舞台挨拶を終えた。
なお、このイベントの模様は4月以降KNTVにて放送予定。


根の深い木

根の深い木
© SBS

【概要】
制 作:2011年 SBS 全24話
原作:イ・ギョンミョン著「根の深い木」
脚本:キム・ヨンヒョン『大長今』『ソドンヨ』『善徳女王』他
         パク・サンミン映画 『JSA』『高地戦』、ドラマ『善徳女王』他
監督:チャン・テユ『不良主婦』『101回目のプロポーズ』『銭の戦争』『風の絵師』
         シーン・ギョンス
出 演:

ハン・ソッキュ
ハン・ソッキュ(映画『シュリ』)

チャン・ヒョク
チャン・ヒョク(『チュノ〜推奴〜』)

ソン・ジュンギ
ソン・ジュンギ(『トキメキ☆成均館スキャンダル』)
シーン・セギョン(『善徳女王』)

© SBS

KNTV
3月17日(土) 午後10時スタート
>
本放送:毎週土日 午後10時〜11時15分
再放送:毎週月火 午後2時05分〜3時20分



本サイトで掲載されている記事、写真の無断使用・無断複製を禁止いたします。

トップページ      アジアmenu